akane's diary

ほぼ音楽とアイドルとアニメ(アニソン)の話

12月28日 せのしすたぁワンマンライブ at 下北沢Shelter

12月28日 せのしすたぁワンマンライブ at 下北沢Shelter

 
 せのしすたぁを初めて見たのは新宿LOFTで行われたイベントで、東京では久々の3人勢揃いってことで気合い入っていたのかほんと素晴らしいライブで、特に客席に降りて皆を煽るパフォーマンスはある意味度肝を抜かれ、かなり本気で感動したわけですが、その後に見たライブでも同様のパフォーマンスを行っており、「ああ、あれは毎回やるのか」と少し興ざめしたのも事実。さらに、ライブに少しムラがあるというか若干空回り気味なのも少し気になり、心の底から素晴らしい!とは言えない存在なのですが、それでもパフォーマンスの熱量はおそらくアイドル界随一。
 というわけで、今回はワンマン。否が応でも期待は高まる。
 
 そして始まったライブ。お馴染み白いワイシャツに黒いズボンの出で立ちで登場した3人。さすがに気合い入ってる。というかこの時点じゃ緊張もあってか客の方が気合い入ってる(笑)。
 まあそのせいか始まりはやや静かな立ち上がりだったようにも思いますが、客の熱量あふれる声援に応えるかのようにせのの3人も段々とヒートアップ。いつもは少し間延びしがちなMCも短めで曲を矢継ぎ早に披露し、せのと客とのコール&レスポンス合戦が間断なく続けられる。
 とにかくせののパフォーマンスに客が声援で応え、同様に客の声援にせのがパフォーマンスで応え、両者がの熱量がどんどんと上がり、一体となって盛り上がっていくさまは圧巻で「ああ、ライブを見てる!オレ今ここにいる!」な快感が半端ない。
 
 最近のアイドルのエモが一つのトレンドになってる感があり、グループとして熱量をどれだけ放射できるかが一つのキモとなってるところがあるんだけど、その手のエモ的なアイドルのライブって、目立ってなんぼ的な客も多く、得てして壇上ほったらかし状態になることもなくはないんだけど、この日の客はきっちりせのと対峙してる感があった。
 これはせののライブにおける特徴といってもいいのかもしれない。得てしてエモ系のアイドルのライブって、目立ってなんぼな客がいて、壇上ほったらかしになっちゃうこともあるんだけど、この日のライブはきっちり両者が対峙しており、お互いに相手のやることを見逃すまいとするほどよい緊張感に満ちていた気がする。
 
 これについてはせのの曲がエモっぽくない、というのも要因の一つなんだろうか。せのの曲って非常に90年代的ポップスというか小室的というかぶっちゃけほぼTPDな感じで、正直曲だけきくとびっくりするくらいアイドルである(笑)。ではせのの何がエモーショナルなのかといえば純粋に3人のパフォーマンスであり、客がエモを感じるためにはパフォーマンスを見るしかない。そういう意味ではせのはアイドルというより生粋のパフォーマーといえるのかも。
 ただ、単なるエモーショナルなパフォーマーでいいなら別にアイドルじゃなくていい。というかむしろロックバンドの方が適してる。でも、それじゃダメなのだ。そしてそここそがせのを支えているもう一つの特徴といっていい。
 
 個人的にロックだろうがアイドルだろうがとにかくパフォーマーには愛嬌というかキュートさが必要である、というのが個人的必要条件なんだけど、せのはそこが素晴らしい。というか、個人的にはエモはある意味どうでもいい(笑)。とにかくキュートなのだ。曲もキュートなら容姿もキュート、そしてエモ的な煽りは別としてそのパフォーマンスもやっぱりキュート。もうそこがたまらないのである。そしてそこを大きく担ってるのがみかちゃんといっていい。顔も好みです(笑)。
 てなわけで、この日もキュートでした(笑)。キュートさでいくと今までみたライブで一番だったかもしれない。
 
 中身の話を全然してませんが(笑)、そこは他にいくつでもレビューあるだろうからそれを読んでもらうとして、おそらくクライマックスの一つであろうライムベリーとの共演はその一体感が半端なく、さらにアンコールでのサイリウム一斉点灯サプライズにより感動で3人が歌えなくなったことにより自然発生的に巻き起こった客の大合唱は、まさにライブとしては満点のデキ。この時せのの3人を中心としたサークル(円陣)の最前にいたんですが、とにかくここでやらなきゃどうするよ、という気持ちでいっぱいになりました(笑)。
 
 ということで文句なしに素晴らしいライブだったんですが、それでも文句を言うのが厄介な人種の勤めなので最後にいくつか。
 
 まず、曲がキュートだと書いたんですが、さすがにバラエティに乏しすぎる。いくつかのキラーチューン的な曲はほんといいんだけど、後はその亜流版という感じで少し物足りない。
 そして、せのと運営のなれ合い感も少し気になる。まあこれは個人的な好みの問題が大きいんですけど、ちょっと運営をいじりすぎというか気にしすぎ。わたしは運営を見に来たわけじゃないんだよなあ、というひっかかりがある。もちろん、これはアイドルの一つの特徴だったりもするので仕方ない面もある。
 また、せのの3人と客とのやりとりも少し危うい面がなくもない。この日もシャンパンを持ち込んだファンがいたんだけど、それを飲み飲まないみたいなやりとりがグダグダと続き、少し流れがとまったとこがあった。お互いがあまりに信頼しあってるとそこがなれ合い的になってグダグダが許される雰囲気になるのはちょっと怖い。
 
 まあでも現時点ではこれらのことは些細な話といえばそのとおり。今はそのパフォーマンスを心ゆくまで楽しむのが一番だと思われ(笑)。