12月1日 RICHARD PINHAS / 灰野敬二 / MERZBOW / 吉田達也 at 渋谷Tsutaya O-nest
先日、とあるイベントにてMERZBOWを久々に見たら、これがまあ素晴らしくて「やっぱノイズだよね」とか節操もなく思っていたところ、今回のイベントを発見し、ノイズな気分にぴったりなライブじゃあないですか、ということで行ってまいりました。
どうもこのメンツは昨年?にも一緒にやっているらしく音源もあるようなのですが、それを知ったのは終わった後(つうか今)。
RICHARD PINHAS/吉田達也
まず初めは今回来日したRICHARD PINHASと吉田達也のソロ。正直、RICHARD PINHASは名前くらいしか聞いたことないんですけど、もう一方の吉田達也は日本のインディーズにおいては屈指のドラマー。 もちろんわたしも昔いろいろなバンドやセッション、イベントなどでみたことあるわけですが、最近はVampilliaくらいでしか聞いた事がない。
というわけでこの組み合わせ、どういう感じなのか全く未知だったわけですが、まずはRICHARD PINHASのやや澄んだフィードバック音からはじまり、吉田達也のやや硬めのドラムがからんでいく。ある種静謐なプログレッシブロックというかアートロックというか緊張感がありつつも非常にリラックスしたムード漂う音楽で心地いい。
しかし、吉田達也のドラム。相変わらず手数が多いわりに一音一音のアタックが強くて(みてるとそんな風には全然みえないのにね)、カンカンと硬質なドラムがかっこいい。
灰野敬二 / MERZBOW
今回、上記の2人のセッションと、灰野敬二、MERZBOWの3組の出演と思っていたんだけど、なんと灰野敬二とMERZBOWの2人のセッションが2番手。この2人でセッションかよ!
とちょいとびびっていたところ(笑)、灰野氏もエフェクターその他を使用したノイズミュージックでまさにノイズミュージックの競演。が、O-nestは音自体はいいんだけどちょいと音が小さい。さらにいえば低音の出音が弱いので、どうも今ひとつ盛り上がらない。なんつうか音が洪水となって襲ってくる感覚が薄くてリスニングミュージック的なせせこましさを感じるといえばいいか。
さらに、2人の役割分担というかセッション的な絡み合いに乏しくて、というかMERZBOWが低音域(轟音)、灰野敬二が高音域を主に担当する形だと思うんだけど、その低音が薄いので単にガチャガチャしてるようなもどかしさを感じた。
RICHARD PINHAS / 灰野敬二 / MERZBOW / 吉田達也
ラストは4人のセッション。このセッションでは灰野敬二はギターで参加。てなわけで、このセッションの主役は完全に灰野。とにかく他者の存在を意識してるのかしてないのか、そんなことおかまいなしにギターノイズをひたすら振りまいていく。正直、他の3人の存在感がえらい薄く感じた。
これが会場のせいなのか、もともとこういうものなのかはわかりませんが、どうも1かける4が4以上になってる感覚には薄かったなあ。
てなわけで、やや不完全燃焼なライブでしたが、それでもノイズミュージックの面白さは堪能できた。