5月15日 Boris with Merzbow 現象 -Gensho-: reference one リリース・パーティ at 新大久保Earthdom
さて、自らの誕生日にライブに行くことにした場合、親愛なる人々がかける言葉は次のとおりである。
「じゃあ、次の日は?」
これに対し、我々がすべき答えは2とおりしかない。
A「その日は大丈夫」
B「ごめん、その日もライブ」
賢明なる諸君らにはこのどちらの答えが正しいかはすでに明白かと思うが、そこに敢えて否!を唱えてこそのアヴァンギャルド!アンチミュージック!
、、、だってBorisがMerzbowとやるんだよ!そりゃ行くでしょ!行くしかないでしょ!
まあいい。この際正しい答えを追い求めたところで後の祭り。気付けば手元には電子チケット、目の前にはライブハウス、どうにもならん。
ということで、Boris with Merzbowでございます。実は以前にもここEarthdomでこの組み合わせのライブを観たことがあるんですが、その時は自分の嗜好がこの辺から遠ざかってたせいなのか、微妙に消化不良というかぼんやりした印象しか残ってない。
しかし、今回は違う。始まったとたん、体幹をビリビリと震わせる轟音が場内を包み、それがひたすら続く。いやあうるさい。うるさい。うん、うるさい。素晴らしい(笑)。
主体はBoris。なのでメロディもあるし、ボーカルだってある。美麗ともいっていいメロディが轟音の中にたゆたう。そういう意味ではこれはBorisのライブと言ってもいいかもしれない。しかし、もちろんそれだけではない。そのBorisの放つドローンミュージックがたまに消散し、ノイズが世界を支配する。正直、音のバランスの問題なのか、ノイズ音はやや控えめだったよに思ったけど、それでも高音域を主体としたハーシュノイズがひたすら鳴っている。
実際に身にまとう衣服がビリビリと震える低音を中心としたBorisの轟音と耳内を直接刺激するMerzbowの轟音。2つの音がせめぎ合い、襲ってくる。これぞライブの醍醐味。
まあ正直、ほぼ同じ音(もちろん1曲を延々やったわけではありません)がひたすら続くので、途中ちょっとダレた場面もないではないけど、まあこれだけうるさきゃどうでもいいわな。
ほぼ最悪の精神状態で聴いたBoris with Merzbow。もちろん精神状態が悪くなることこそあれよくなることはありませんが(笑)、この音の前ではそんなこと言っても始まらない。オレ達にはこれしかないんだぜ!(笑)。