akane's diary

ほぼ音楽とアイドルとアニメ(アニソン)の話

10月4日 new encounters vol.12 at 渋谷Milkyway

 

 さて、10月である。いやまあ10月が特別な月ってわけではないんだけれども、去年に引き続き、今年も9月がなんだかんだライブ自粛の月になっちゃったおかげで(笑)、10月が始まり(つうかリスタートか)の月になってしまってる。
 ということで10月から再び現場に顔を出すつもりでいるので皆様よろしく。で、10月最初のライブとして選んだのがこれ。

劇場版ゴキゲン帝国
 某アイドルグループが改名してリスタート。まあその辺の事情は全く知らないものの、いろいろと大人の事情を感じずにはいられません(笑)。
 で、新生グループですが、改名前がアニソン風だったのに対し、こちらはEDM風。もともとグイグイ客を引っ張ってのせていくグループだっただけにこの路線変更はある意味正解かもしれない。千本桜のEDMバージョンとかえらいサマになってた。前からけっこう好きなグループの一つでしたが、今回改めていいグループだなあ、と感じた。とにかく場を盛り上げて客をひっぱっていくエンターテインメントぶりはみてて気持ちいい。

キラキラゲリラ
 今回初めて知りましたが、スルースキルズの派生グループなのね。スルースキルズがかなりポップな曲調なのに対して、こちらはオケは少しハードなものの曲調自体は正統派ロック調。そのせいなのか、あるいはファンの応援に統一性がないせいか、どうにも入り込めない感じがある。実は地下アイドルと(正調)ロックって案外馴染みがよくないというか、アイドルの汗と涙的青春部分が強調されすぎて少しひいてしまう気がするのはワタシだけでしょうか。

西恵利香
 お久しぶりの西恵利香。正直、今回の出演者の中では浮きまくり(笑)。メロウなR&B調の曲が中心でクオリティは高いものの場の雰囲気に合っているかというと今ひとつ。あと、本人にエンターテインメント性が薄いというか、淡泊すぎるキライがあるような。

レッツポコポコ
 ようやく観れた。「ああ、レッツポコポコね(笑)」的な形で噂だけは聞いていましたが、なるほど(笑)。とにかくユルい。いや有り体に言っちゃえばへなちょこ(笑)。しかも、そこを逆手にとってポストロック的な雰囲気に仕上げてもいいはずなのに(実際曲によってはそういう雰囲気に持って行けそうな曲もある)、恐らくあえてそこには行かず、徹底的に昭和アイドル歌謡調というか、ヘタクソな桜田淳子というか、そういう風情を思い切り前面に押し出してる。そこが新しいかというとそういうわけでもなく(笑)、ひたすらユルいというなんだかヘンテコなグループ。でも、とにかくグイグイと押しつけ気味のアイドルが多い中、この手のコンセプトはある意味貴重かもしれない。何度も観ると飽きそうだけど(笑)。

GANG PARADE
 これまた改名してから初めて見ました。前回見たときもちょっといいなあ、と思ったんだけど、今回はさらによく感じた。まず曲がいい。基本的な曲調はロックなのだけれども、そこに硬質なシティミュージックの匂いというか、メランコリックな雰囲気があって、プラニメの時はその点ばかりが強調されていて、ある種の鬱陶しさを感じさせていたようにも思うんだけど、メンバーが替わってからはその匂いがいい按配でエモーショナルを感じさせているように思う。
 また、客の一体感もなかなかでそこもよく感じた原因の一つ。しかし、いつの間にかBiSのフリを随分取り入れてるのね(笑)。

DJ mnks(田名部生来AKB48) 
 何のDJするのかと思ったらAKB48縛り(笑)。つなぎも何もないクソDJでしたが(笑)、ファンは多かった。でもなんだろね、正直出オチ感すごかった。

BELLRING少女ハート
 今のベルハーは恐らく地下アイドル(地下というカテゴリーははずしてもいいかもしれない)の中で最もハードでタフでタイトなパフォーマンスをするグループといっていいんではないか。楽曲のクオリティの高さ、ボーカルの訴求力、ダンスの楽しさ、どれをとっても圧倒的な説得力でもって観る者を魅了する。
 そこには確かに以前のベルハーにあった少女の悪戯/悪巧み的な要素は少なくなったように思う。しかし、その代わりに少女の逞しさが敢然と姿を現していて、そのサマはある種の神々しささえ感じさせてくれる。
 その要因はいくつかあるのだろうけど、その一つに、楽曲の意図、ベクトルを感覚的に理解し、そのクオリティを余すところなく力強く披露できる彼女らの能力の高さというのがあると思う。
 これはベルハーに限った話ではないんだけれども、ちょっと前のニューウェイヴ系アイドルにあった、アイドルが楽曲の意図をよく分からずに唄うことによる異化作用(クオリティの高い楽曲にヘッタクソなウタというポストロック感)は今のアイドルにはほとんど無くなっているように思う。このことがベルハーにも当てはまっていて、今のベルハーには例のラップ(笑)的な面白さの曲はほとんどなく、ストレートに推してくる曲ばかりである。
 そりゃまあ当然だよね。思考の凝り固まったおじさんおばさん(オレたちだ)よりも彼女らの方がはるかにスマートなのは当たり前であり、「知らないこと」は多くても、それを「知って理解する」ことについては、はるかに柔軟で深い。その彼女らが一旦意図を理解すれば、そこで披露されるパフォーマンスの凄さと瑞々しさは言うまでも無く素晴らしいに決まってる。
 いやまあ、そういうことはどうでもよく、とにかく今のベルハーのパフォーマンスの凄さはとにかく一見の価値があると思う。まあ、曲調的な面やファンの沸き方とかやや壁がないとは言えないけれど(笑)、それでも面白さは十分に感じられると思うなあ。
 それにしても、ベルハーの曲のイントロのワクワク感は地下アイドルどころか邦楽ロックを合わせても格別のものがあると思うのは言い過ぎか(笑)。